fukuoka-emacs 0x03 やりました
9月23日に福岡 Ruby・コンテンツセンターにて、 Emacs の勉強会 fukuoka-emacs 0x03 を鬼軍曹の id:k1LoW さんと一緒にやりました。
前回の fukuoka-emacs 0x02 (テキストエディタ勉強会)から2年もたってしまいましたが、今回は Emacs だけで25人(最多時)もの人が集まりました。特に県外の方が 1/3 くらいを占めており、兵庫・岡山・山口・熊本など、はるばる Emacs のために集まっていただいたことに大変感動しました。以下、簡単ながらレポートです。
レポート
はじめに
- kiwanami より、ごあいさつ
- 勉強会の趣旨などの説明
- 初心者から上級者まで、情報共有や教えあえるようなコミュニティの育成を目指す
- 質問
自己紹介
ラングリッチ社での場合
- @masutaka さん
- 飛び入りで scratch-log.el の紹介
- 思いの外 twittering-mode が好評
- langrich.el の紹介
- langrich 時間を変換する minor-mode
- 業務で elisp 書けます
- google-contacts-mew.el
sql-mode の紹介など
org-mode紹介、Mew・MHC昔話など
- @nom4476 さん
- org-mode の紹介
- Org mode for Emacs – Your Life in Plain Text
- org-mode を楽しそうに使うところをデモする
- 一通りの機能をデモ。すごい!
- 家の LED ライトへのの換装状況を org-mode で管理
- 飲んだ日の次の朝には資料が出来る高い生産性
- その他いろいろ
- epic : Evernote Picker
- シェルと Emacs のスムーズな連携
- cde
- dired
- →コード
- https://gist.github.com/1244467 ←乃村さんオリジナル
- https://gist.github.com/1245509 ←masutaka さんの elscreen 対応版
- https://gist.github.com/1247111 ←さらに kiwanami の e2wm 対応版
- 参考 : ターミナルの zsh と Emacs を風のように駆け抜ける! / マスタカの ChangeLog メモ
- Mew の歴史
- Mew の名前、かわいい名前がいいなあ
- GNUS が衝撃だった
- テキストエディタで無茶するなあと当時は思った
- MH からの脱却、ハッカソン
- その後 MHC を作った
- http://www.quickhack.net/mhc/
- Mew のサマリーモード中で動いている
- 自動で文章の中から日付や場所、内容をピックアップ
- google calendar 以上の精度
- いろいろな人に紹介するために各種メールリーダーに対応した
- mhc-calfw の構想
- Mew から calfw に View を移行するらしい
EmacsでのWeb開発について
小指とキーバインド
9lispとelisp
ワールドカフェ
ちょっと時間が足りなかったのですが、みんなでいろいろ話し合えるようにワールドカフェをやりました。
- ワールドカフェ?
- 創造的な会議手法の一つ
- 今回は5個のテーブルに分かれて4〜6人で議論
- テーブルに模造紙、マーカー。みんな自由にメモする。
- 15分したら一人をテーブルに残して席替え
- 席替えしたメンバーで議論続行
- 最初のテーブルの話題を持ち寄る
- また15分したら元の席に戻る
- 各地のテーブルの話題を持ち帰って報告
- 最後に各テーブルごとにまとめを発表
- 参考
以下、簡単ながら各テーブルで出たトピックです。覚えているだけ書いてますので、もっといろいろあったと思います。
- 昔は Emacs マスターが研究室の Emacs 環境を整えてた
- 今は自分でやらないとダメなので、最初のハードルが高い
- 設定済みの Carbon Emacs はとても良かった
- 設定済み Meadow
- →メンテナンスが大変
- Emacs は設定しないと使えない、設定ばかりさせられる
- →みんな必要なパッケージ(anything, auto-install とか)を配布しておく
- Gentoo !!!
- OS や他のアプリと操作が違いすぎる
- メタって何だ!
- Emacs のチュートリアルが良くない
- コピペ、終了をまず覚えたい
- Emacs のラングリッチ的なレッスン環境が欲しい
- ネットでの情報が断片的
- 本は初心者向けすぎる?
- 初心者が成長する過程のブログがあるといい
- みんなが躓くところは大体同じ
- →欲しい情報がまとまっていない
- コミュニティがない?
- Emacs の良いところ、他との比較が分かりにくい
- エディタとして他のエディタより良いところは何か?
- Emacs にしか出来ないことは何か?
- 非同期、画像表示 → クラウド対応
- Emacs のイメージはオタク的、BSD的
- →何だかすごいんだけど、近寄りがたい感じ
- 懇親会
- ワールドカフェの延長で短時間ながら盛況
- 3次会まであったみたい
- 次回
- 来年春くらいにやりたい
感想
今回の勉強会の目標であった「初心者から上級者まで、情報共有や教えあえるようなコミュニティの育成を目指す」ということはある程度達成されたかなと思いました。
昔の黙っていてもみんな Emacs を使っていた時代は終わり、近年の Emacs ユーザーは孤立するようになってきたように思います。使いたい人が使い続ければいいのですが、フリーソフトがメンテナンスされ、維持されるためにはユーザーのコミュニティが重要です。
スピードやシンプルさや容易さよりも、それ以上にもっと大事なことがあります。それがコミュニティです。
なぜ私たちはRubyを愛するのか、それは私たちが自由やパワーを愛するハッカーであり、Rubyがそれらを与えてくれるからです。しかもそれだけでなく、Rubyには素晴らしいコミュニティがあること、これは非常に幸運なことです。
多くのオープンソースプロジェクトにとって生き残ることは容易ではありません。生き残るためには前に進まなければなりません、そしてそれこそ進化の源泉であり、私は変化を好んでいます。
今回、特に一通りの発表が終わってからのワールドカフェはとても良かったと思います。開始してすぐに各テーブルで活発な議論が始まり、終わったときには、ネタやセミナー形式では得られないような、参加者間の一体感が得られ、確かなコミュニティの風を感じることが出来ました。
ということで、今後も Emacs の布教活動を頑張っていこうと思います。